1992年4月30日 東京都・護国寺あの日、流した涙を僕は忘れていない。
あの日、東京は大粒の雨が降っていた。
1992年4月25日、ある伝説のロックシンガーが
その若き生命を散らした。
尾崎 豊その日の夜も雨だった。
彼はある一戸建て住宅のコンクリート壁に
上半身裸のまま凭れかかっているのを発見され、
病院に搬送されたが……助からなかった。
享年26
あまりにも突然で、あまりにも早すぎる死。
昨日、僕は先月28日に放送された「SONGS 尾崎豊」を
DVDで2度観た。
少年時代から、ほとばしる感情や内なる情熱を
放出させることを苦にしなかった人。
そしてそれを口に出すだけでなく、ノートに書くことで
己の心情を敢えて曝け出すことも厭わなかった人。
同年代の僕よりずっとずっと大人で、
ずっとずっと心の中が少年のままであった人。
だけど……。
淋しかったんだろうなって思う。
誰にも己の昂ぶる感情を上手く伝えられずに
淋しかったんだろうなって……。
僕はある本を手にした。
彼が遺した創作ノートに記された言葉を掲載した本。
![NOTES: 僕を知らない僕 1981-1992 [単行本] / 尾崎 豊 (著); 新潮社 (刊) NOTES: 僕を知らない僕 1981-1992 [単行本] / 尾崎 豊 (著); 新潮社 (刊)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/414xy51K9CL._SL160_.jpg)
まださすがに全文を読める勇気はない。
でも所々でふいにページを開くと、そこには
尾崎豊という唯一無二の人が確かにそこにいたという
証を示してくれているように思える。
1992年4月30日、東京都・護国寺で行われたファンへの
追悼式には雨の中、実に4万人ものファンが詰めかけた。
僕はこの模様をワイドショーの中で観たが、
皆、声にならぬ声を天国にいるその人に
伝えようとしているのが手に取るように分かった。
……尾崎さん、聞こえていましたか?
ファンの叫び声が……ファンの悲しみの声が。
あの日、東京は土砂降りの雨が降っていました。
それはまるで夭折したあなたを悼むファンの涙のように
思えてなりませんでした。
あれから20年、僕はやっとこの人の凄さを知りつつある。
でもやっぱり……あの日、生きていたら、という思いが
何処かで存在しているのは紛れも無き事実。
posted by 緑馬 at 10:22| 東京

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